チェコデザイン100年の旅に行ってきた

チェコデザイン100年の旅に行ってきた

開催概要

名称

チェコ・デザイン 100年の旅

会場

世田谷美術館 1階展示室

会期

2019年9月14日(土)~11月10日(日)

開催時間

10:00~18:00(入場は17:30まで)

休館日

毎週月曜日(祝・休日の場合は開館、翌平日休館)
※9月16日(月・祝)は開館、翌9月17日(火)は休館。9月23日(月・祝)は開館、翌9月24日(火)は休館。10月14日(月・祝)は開館、翌10月15日(火)は休館。11月4日(月・振替休日)は開館、翌11月5日(火)は休館。

料金

一般 1100円/65歳以上 900円/大高生 800円/中小生 500円

公式サイト

https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00195

世田谷美術館

世田谷美術館

世田谷美術館には初めて行きました。砧公園の一角にあります。
砧公園は週末になると家族連れに人気の公園ですが、美術館がこの一角にあることを知りませんでした。

鉄道の駅からは少し遠い印象ですが、バスを乗り継げばさほど苦労することはないと思います。
最寄りの駅は東急線の用賀駅ですが、小田急線の祖師ヶ谷大蔵駅や成城学園前駅からも近くまでバスが出ています。

私は小田急線の成城学園前から渋谷駅行きのバスに乗って砧町まで。
砧町からは少し歩く必要がありますが、7・8分といったところでしょうか。
住宅街を抜けると、砧公園が見えてそこからすぐ世田谷美術館です。

ちなみに来場者用の無料駐車場もあるようです。車移動の方も来やすい美術館ですね。
(無料は60台程度ですが、有料駐車場も170台ぐらいはいけるようなので、比較的止めやすいのではないでしょうか。)

世田谷美術館は1986年に開館し、当初から素朴芸術と呼ばれる正規の美術教育を受けていない非専門家による作品を収集しているようです。内井昭蔵さんが設計していますが、かなり変わった外観のように思います。
逆三角の柱に四角の模様。これが全体のコンセプトデザインのようです。
後々調べてみると、毎日芸術賞・日本芸術院賞を受賞しているそう。かなり変わったデザインなので建物だけでも一見の価値がありそうです。

 混雑状況は

訪問したのは11月に入ってからで晴れの日の休日でした。
会期の終盤だったからなのかもしれませんが、思ったよりの人がいました。
国立や都立などといった大きなところではないので、人がいたものの、作品を見るのに苦労するといったことはないのですが、それでも、人がかなりいるなぁといった印象です。
繰り返しになりますが作品をみるのには支障があるような人出ではないので、自由に見て回れるので、好きなところを丹念に見て回るのは全く問題がありませんでした。

世田谷の土地柄なのか、砧公園の中だからなのかわかりませんが、家族連れ、年配の夫婦を多く見かけました。
若い女性のひとり様は何人かお見掛けしましたが、若いカップルはあまりいませんでしたね。

展示内容と感想

展示内容は1900年代から現代までの約100年を年代別+分野別で展示内容を分類されていました。
非常に整理されていてみやすい展示でした。
細かく分かれていたこともあって、章題は10個。ここまで分かれているものはあまり見たことがなかったです。
過去最大の規模の章題ではないでしょうか。

1章 アール・ヌーヴォー 生命力と自然のかたち

1900年代のミュシャを中心としたアールヌーヴォーが全盛の時代の紹介となっていました。
この時代のチェコといえばやはりミュシャ。女性像は美しいですが、周りの草木の装飾が自然のものを意識された形になっていることに改めて気づかされました。

2章 チェコ・キュビスム 幾何学的形態からキュビスムへ

1910-14年代に焦点を当てているコーナーです。
キュビスムが台頭してくる時代で、幾何学模様(円弧を利用したものが多い)が徐々に用いられ始めてきていることがわかる時代です。洗練された東欧デザインの発端がここにあるように思えました。

3章 アール・デコの時代

1920年代にはアールデコが台頭し始めます。こうやって見ると結構流行って変わってくるものなんだなぁと思います。
民族的要素が入っていることが作品群から感じられ、前の時代のキュビズム(抽象単純化)を結び付けることでアールデコという文化が生まれてきていることがわかりました。

4章 シンプルなかたちと機能性

1930年代になってくると、工業化が進みます。人々の生活にデザインが入り込み、大量生産と相まって、シンプルさに機能性を加えたものが多く出回るようになってきます。シンプルかつ機能性という洗練されたデザインが花開いた時代なんだと思います。

5章 有機的フォルムと天然素材

1940年代は戦時中。いろいろなものが手に入らない時代になり、天然素材を用いたものが多く生産されていきます。木を用いた作品が多く展示されていました。

6章 日常生活と応用美術の解放

1950-60年代はチェコは社会主義・リアリズムの影響を多く受けています。一方で、日常生活にデザインが浸透していった時代になっていて日常品それぞれにデザイン性が求められる時代になってきています。スクーターが展示されていましたが、いかにも東欧レトロといったデザインになっています。東欧レトロが好きな方は、この時代ぐらいの作品群にぐっと引き込まれるのではないでしょうか。

7章 生活水準の見直しからポストモダンへ

1970-80年代は1968年のプラハの春でのソ連軍侵攻の影響があり、それまで高まってきたデザイン性が一度抑圧されましたが、その後ポストモダニズムとして、デザイン性が拡張されていく時代です。
この時代になると見たことがあるようなものも増えてくる感じがします。いかにも東欧レトロといったものが薄れてきて、我々日本人も多く見かけるような作品が多くなっている気がします。それでもどことなく、すっきりとしたデザインが多いように感じました。

8章 自由化と機能の再発見

1990-現代のコーナーですが、ここはもう最新アートの世界ですね。
実用を通り越したデザイン性が花開いているように思います。デザインと工業化(大衆化)・機能性というのはうまくマッチするのがなかなか難しいように思います。

9章 チェコのおもちゃと子どものためのアート

おもちゃに焦点をあてたコーナーで、メインビジュアルになっている悪魔の小箱もここにいます。

思ったより大きくなかったですが、ヨーロッパでは悪魔をおもちゃにしていることも結構あるのですね。
日本だと悪魔がおもちゃになっている時点でいろいろと問題が生じそうです。

10章 チェコ・アニメーション

アニメーションのセル画などが展示されているコーナーですが、あまり多くの作品はありませんでした。もぐらのクルテクがチェコのアニメでは有名でしょうか。
アニメーションは日本の進歩が凄いので、どこか懐かしい感じのアニメのように感じます。

巡回

各地を順次回っているようです。世田谷は後半組のようですね。あとは来年に京都に回るようですのでお近くの方はよかったらご覧ください。

  • 岡崎市美術博物館  2019年4月6日(土)~5月19日(日)
  • 富山県美術館  2019年6月1日(土)~7月28日(日)
  • 世田谷美術館  2019年9月14日(土)~11月10日(日)
  • 京都国際近代美術館 2020年3月6日(金)~5月10日(日)

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